本文へスキップします。

English

お問い合わせ

ENGLISH

サイト内検索 検索
成功事例

アンビル自動車工業所様

アンビル自動車工業所 様(千葉県松戸市)

近未来のアフターマーケット仕事術

システムで来店客の待ち時間を削る

整備業界で働く人のなかには、パソコンなどが苦手で、IT(情報技術)の活用に二の足を踏むひとがいる。「新しいものがキライ」と言い切ったメカニックもその一人。ところが、タブレット端末を使って作業をするうちに、便利さに気づき、いまは「手書きに戻れない」までになった。


← BP をはじめ車検、車販などで地域に根ざした工場経営を行う

整備内容を提案するツールが業務効率アップに貢献する

アンビル自動車工業所は、千葉県松戸市で車検や板金塗装(BP)、車販などを手がける。BPの入庫は直需が半分以上を占め、保険による入庫も少なくない。点検や一般整備、車検などを合わせた入庫台数は、月に120~140台ほどになる。
2014年1月には近くの整備工場を引き継ぎ、車検センターとしてオープンした。この工場では、フロントが概算見積もりを出したあと、メカニックが入庫した車両をチェックし、その結果を口頭とメモでフロントに伝えていた。フロントはそれをもとに手書きの見積もりを出し、顧客に整備内容の提案を行っていた。
かつての整備工場では一般的な作業手順だが、安蒜社長はこれをカイゼンするため、顧客にその場で必要な整備の内容を提案する「CarpodTab」を、業務効率アップのツールとして同年6月に導入した。

 
手書きからI T へ。車検センターの業務効率は大幅に向上した

手書きからI T へ。車検センターの業務効率は大幅に向上した


「わずらわしい」から「タブレットは不可欠」に

しかし、「CarpodTab」の導入が順調に進んだわけではなかった。メカニックの土屋正由さんはもともとITツールに強い苦手意識を持ち、自分の頭で考えて動いたほうが、早く確実に仕事が行えると考えていた。そのため、当初はタブレット端末を使うことを「わずらわしい」とさえ思っていた。

これに対して、安蒜社長は現場への浸透を焦らなかった。見積もりなどを紙ベースで提出することを社内のルールとする一方で、タブレット端末の操作を体験させ、その利便性を伝えていった。土屋さんも作業に慣れるとともに、手書きよりもタブレット端末のほうが便利なことに気がつき、「CarpodTab」の活用が定着した。いまでは業務に欠かせないものとなったという。

「CarpodTab」には顧客のデータがあらかじめ入力されており、手書きの手間が省ける。不具合や必要な補修部品の情報は、ペンでタッチするだけで入力できる。そのデータは自動車整備業向けの「SF.NS」と連動しているため、土屋さんがフロントの斉藤達也さんのところまで口頭で説明しに行く必要がなくなった。

斉藤さんも、土屋さんから口頭で説明を受けるよりも早く、確実に顧客に見積もりの案内ができるようになった。「事務作業の時間が確実に短くなった」と話す。

車両チェックは最短5分 メカは作業に専念できる

土屋さんがチェックする時間も、1台20~30分程度から最短で同5分程度にまで短くなった。その分を「作業に専念することができるようになった」(土屋さん)。また、斉藤さんが「SF.NS」で見積もりを作成する時間も、操作に慣れたことで導入当初から30~40分早くなったという。これらにより、車検1台あたりの作業時間を2人合わせて1時間以上短縮した。同社では1カ月に30台程度の車検の入庫があるため、月30時間以上の業務カイゼンを実現した。

「CarpodTab」でメカニックの作業工程をひとつ減らしたことが、フロントの負担軽減、作業の効率化という効果も生み出した。車検センターは斉藤さん、土屋さんの2人体制のため、限られた人員で効率的に作業を行ううえでも、「CarpodTab」がその威力を発揮した。

同社の「CarpodTab」の使い方は、本来の目的からは異なるもの。しかし、車検センターの業務効率は大幅に向上した。次のステップはもちろん、より効果的な整備を提案するために「CarpodTab」を活用すること。それは十分可能なところまできている。

 

車両のチェックにタブレット端末は欠かせない


[整備戦略 2016年8月号 掲載]

※導入事例の記載内容は、取材当時のものです。

アンビル自動車工業所 代表取締役 安蒜宗成 氏

代表取締役
安蒜宗成 氏

会社名:有限会社アンビル自動車工業所
代表者:安蒜宗成代表取締役
所在地:千葉県松戸市千駄堀1107-3
TEL.047-344-0663
URL.http://www.ambiru-m.co.jp/

利便性を伝えることで、
現場は納得して使う

―業務でIT の利便性を感じたことは
「『SF. NS』に組み込まれている予約管理システムを積極的に活用している。受付のスタッフが増えたときに代車の管理がうまくいかず、お客様に迷惑をかけたことがあったからだ。また、私が受け付けしたクルマは、予約管理システムの備考欄に伝えておいたほうがよいことを記入している。これにより、外出していても現場からの問い合わせがほとんどなくなった」

―整備業界ではタブレット端末に対して抵抗感を持つ人も少なくない
「いきなり端末をポンと渡しても、現場では使ってもらえない。そのため当社では社内ルールとして、あえて紙ベースで出させるようにしてきた。その一方で、『CarpodTab』は画面にタッチするだけで入力できる簡単・便利なことを見せ、理解してもらった。導入は会社の方針であることをハッキリ伝えるが、現場に対しては利便性を提案していくほうがよいと思う」

―タブレット端末の活用が進んだことで、今後をどう見ているのか
「これまでパソコンすら使っていなかった現場が、タブレット端末で見積もりを出すようになった。これにより、現場の全スタッフがフロントを務められるのではないかと考えている。整備担当者が『フロントをやってみたい』と言ってくるかもしれない。それは十分考えられるし、近い将来実現するのではないだろうか」

PDFでダウンロード